敬老の日におすすめの扇子
2017.05.23

グレーの扇子

還暦や古希、喜寿、米寿といった長寿の記念日に、赤いちゃんちゃんこなどのグッズと一緒に、おめでたい末広を贈るのが、普通に扇子を贈る方法ですが、逆に、お礼としてオリジナルの扇子をプレゼントすることで、記念の扇子を作ることもできます。
サンプルから親骨や仲骨を選び、透かし彫りの有無を選択します。骨は、白骨にするか、唐木染めや黒染めにするか、飾り房の色を含めて、決めていきます。大事な扇面については、無地やある程度定まった絵柄を入れる布生地か、印刷物や写真も使える紙生地かを決めます。筆が立つ祖父母であれば、揮毫した文字をそのままに印刷できる和紙を地紙に選ぶのも見応えのある扇子になります。絵手紙が得意であれば、その絵を扇面にプリントしますので、同じように和紙を地紙とします。写真をプリントすることも可能ですので、お祝いのスナップを、扇子に仕立てるのもよい記念になります。
しかし、長い人生を歩んでこられた祖父母です。平安時代、嵯峨天皇の命を受けて、長く天皇しか使えなかった黃櫨染というハゼの樹皮とスオウから染め出された、光の当たり具合で微妙に色が変化する色で仕上げた扇子もあります。シンプルな唐木の透かし彫りの仲骨と組み合わせることで、変化する扇面の色が、一層印象的な扇子です。色合いも古典らしく、瑠璃紺、千歳緑、減紫と、日頃目にする色の呼び名とは一線を画した格調高い扇子です。
同様に、日本に古くからある色を使うことで、シンプルながらも、気品を漂わせる扇子もあります。日本の伝統色でまとめられた装いは、飾り紐も糸の状態から染められたものを使って、京組紐に組み上げています。浅葱鼠、利久鼠、千歳緑、路孝茶、鶯、燕脂、鉄紺、紺、墨、それぞれの色、それぞれがもっている雰囲気を、粋に着こなす祖父母のイメージと重ねて、ぴったりの色を選ぶのも一興です。扇面の上部は、銀色を刷毛塗りしてありますから、きりっと引き締まった美しさが感じられます。
還暦のお祝いに最適な扇子は、仲骨がちょうど60本で、固くて耐久性のある黒檀を親骨に使った、扇面の短い透明感のあるシルク生地の扇子があります。仲骨は、唐木と黒染めの二種があり、要の部分には京組紐のアクセサリーも着いています。男性用ですが、60本というのが、還暦の贈り物に花を添えます。親骨には黒檀に螺鈿模様を施し、重厚な高級感を出しています。重ねた人生の重さに合うような少し贅沢な扇子を贈りたいものです

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